Client Work




洋画家として約20年くらい続けた後、日本画に転向した作家です。洋画の時代は仏像を主題に10年くらい続けていました。主題の関係から日本画にも興味を持つようになりました。その頃から自分の表現は日本画の方が適しているのではないかと常に煩悶していました。日本画の団体に所属するようになったことを機会に、清水の舞台から飛び降りる思いで日本画に転向を致しました。一からの出直しで体に変調をきたし、聴力の大半を失ってしまう境遇にも遭いました。失ったものは大きいですが、得たものも、また大きいものがあります。今日あるのは、この試練があったからこそ、今の自分があるんだと受け止めています。

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日本画家として2002年よりホームページを公開してきました。所属する公募団体展の発表作品や展覧会の案内、そして自分の絵に対する思いを気ままに綴って参りました。絵に対する考えや思いは大学で学んだ基本的な芸術論を自分なりに実証しながらまとめたものです。奥の深い美術(芸術)は一言では括れないものがあります。画論については持論でもありますので、コロコロ変わるものではありません。時代の変化によってとらえ方に多少、ニュアンスの変化が生ずるかも知れませんが・・・。しかし、大きくぶれることはありえません。


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大学で美術(絵画)を専攻し、現在に至るまでに約50年が経過した。大学には日本画の学科はなく、必然的に油絵を選ぶことになった。20年近く油絵を続けたが、ひょんなことから日本画に転向することになった。その経緯については、前に述べているので省くことにする。作家活動を続けてきた中で、通り過ぎた画家は・・・・ピカソ、クリムト、川端龍子、加山又造 などであり、強い影響を受けた。次にシャーガール、マネ、モネ、ドガ、スーラー、ボナール、ロートレック、安井 曾太郎、藤田嗣治、菱田春草、速水御舟 などを挙げることができる。その他、思想的な影響は、マルセル・デュシャン、クリスト、フォンタナ、ゴーキー、デュビュフェ、林 武、岡本太郎 などを挙げることができる。私にとってその影響は、作品にこそ表れていないが、根底に潜んでいるのである。日本画家として活動しているが、制作にはあまり両者を意識して取り組んでいるわけではない。良い絵の条件は同じであると捉えている。ただ画材である岩絵の具と油絵具の違いは大きいので、無意識のうちに使い分けをしている。それが結果として作品に出てくるのである。同じ絵画でも表現材料によってそれぞれに技法があり、それをマスターするには時間がかかる。一朝一夕ではできない。しかも、これらの絵画は純粋美術として扱われているが、全くお金にはならないのである。後に価値が出て大金で取引されることがあるが、それは芸術とは関係のない別の話である。金勘定をする人には向かない領域とも言える。( 芸術家を職種で捉えてはならない理由) 芸術家は霞を食べていくような覚悟がないと、続けられるものではないのである。

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